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ストレスとは何か

ストレスとは何か

ストレス
今日、ストレスという言葉は多くの人が日常的に使う言葉として定着していると言ってもいいでしょう。ストレスという言葉の多くはマイナスイメージ、ネガティブイメージとして会話の中で使われているようです。いわば、不健康なイメージで使われるわけです。確かに、○○のストレスがあってこの頃食欲がない、△△がストレスで胃が痛い・・・日常よく耳にする会話です。
さて、この「ストレス」の言葉というのはハンス・セリエというカナダ人の医学者が提唱した言葉で、よく例にあげられるのは、ゴムまりを押さえると、同時に元に戻ろうという反発力が生じます。そのとき、押さえた力(外力)をストレッサー、元に戻ろうとする力(反発力)をストレスと呼んでいます。すなわち、反発しようという力(抵抗力)がストレスであるというわけです。これは、新たな環境変化への適応力と抵抗力の戦いともいえ、新たな環境に適応すればストレス-反発力-は低減しますが、抵抗すればストレスは増大します。日常、ストレスの言葉は後者の意味、すなわち、ネガティブイメージで使われることが多いわけです。
それでは、ストレスという言葉のポジティブイメージとはどのようなものでしょうか。結局のところ、新たな環境への適応、順応がはかれるストレスということになります。これは外的な力でなく、内的な力で生まれるストレッサーへの適応、順応しようとするストレスであるともいえます。ただ、この場合は内的な力ですから本来的ストレスとはいえません。そのため、ストレスという言葉がネガティブイメージを表す言葉として使われるようになったのかも知れません。同時に、本来的ストレス(外的な力)が内的な力を高めるような質を持つ場合-内的なモチベーションを高めるような外的な力-は健康なストレスといってもいいと思います。


ホメオ・スターシス
ストレスに関連し、フランスのベルナールという医学者がホメオ・スターシス-恒常性の維持-という言葉を提唱しました。やはり、環境適応力に関連します。例えば、爬虫類は外気温にあわせて体温が変化するのですが、人にはそれはできません。人は血管を拡張させたり(夏)、縮小させたり(冬)して体温を一定に保つように適応していて、外的環境の変化に体内環境を一定に保つようにしているわけです。これがホメオ・スターシスです。ですから、病気の発症というのはホメオ・スターシスが機能しない状態ということもできます。私たちはこのホメオスターシスによって環境変化への適応力を維持していますが、ここでは神経系・内分泌(ホルモン)系・免疫系の生体システムが大きな柱になっています。

ストレス病




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迫りくる危険な合成添加物

迫りくる危険な合成添加物

ジャンクフード、コンビニフードを製造するときに使用される合成添加物への危機意識を高めたいと思います。まず、ハンバーガーです。いったいどんな合成添加物がどれだけ使われているのか、それさえわかりません。もっとも危険な食品だといえるでしょう。次いでコンビニフードです。最大手のコンビニのおにぎりなど新製品は偉い人が試食してから決定するとか・・・本当でしょうか?!。まずコンビニのパンです。パン製造最大手メーカーとそれ以下の製造メーカーの合成添加物には明確な差があります。ぜひ、製品の裏に書かれている添加物一覧を読んでみてください。
先般、食品ジャーナリストの方が警鐘文を寄稿されていましたが、私も特にコンビニフード(コンビニ業界)の社会的責任を思いました。


合成添加物の危険性という視点
まず第一に、国が認可している合成添加物ではないか・・・というステレオ思考の危うさです。認可されている合成添加物は動物実験などで致死量や習慣性など、安全性(質と量)を確認し、認可されます。ところが、その実験では1年、5年、10年、毎日、数年、継続してその合成添加物を摂ることや別のコンビニフードによる同様の合成添加物の重複摂取(すなわち、添加物量の増大)は考慮されていません。現実に、コンビニフードを常食にしている人が想像以上に多いこともあります。私の周りにも朝・昼・夜の食事をほぼコンビニフードで済ませるという食生活を3年近く続け、腸間出血で入院してしまった単身赴任の友人がいます。真夏に3日間放置してもカビがはえない、腐らないコンビニ弁当に驚愕したという後日談もあります。ぜひ考えてみてください。自分でつくったおにぎりやお弁当を真夏に3日間も放置し、それを食べる人はいるでしょうか?!ですから、コンビニフードは3日間以上販売できるように加工されています。その主要な合成添加物は合成保存料であるといっていいでしょう。そして、この合成保存料に発ガン危険性の高いものがあるわけです。
合成添加物(単一の)を50年毎日摂り続けても致死、被害に至らない量を動物実験で確認できたとしても、同じ添加物を使った他の加工食品を同時に摂る-添加物の重複-のは多くの人の日常でもあると思われます。ですから、加工食品の添加物の安全性実験は現実の食生活を考えるとほとんど意味をもちません。なぜなら、5倍量を重複摂取したときの動物実験はやっていないからです。5倍量の安全性は確認されていない-危険かもしれません。おそらく、日々コンビニフードに依存する食生活は危険域に入る量ともいえるでしょう。すなわち、Aという添加物の摂取は単独で認可された量だけでなく、重複摂取がありうること、その危険性の視点をもつことが大変重要になります。

クスリの危険性(副作用)
クスリの危険(副作用)についても同様です。Aというクスリの副作用発現率が5%とされたとき、現実治療でAを単独で服用しているケースはほとんどないでしょう。B、C、Dというクスリ・・数種類を服用することが一般といえます。そのB、C、Dのクスリを同時に服用したときのAというクスリの副作用発生率は10%かもしれません。臨床実験を経て実際に市販されてから亡くなる人が出てくるのはそのためです。臨床実験というのは条件を設定(通常、併用薬は1種類程度)して行われます。現実医療で5種類、6種類の併用はほぼ一般的ともいえますから、臨床実験の条件とかけ離れているわけです。ですから、製薬会社のカタログに書かれているクスリの副作用発生率はそういう意味-参考値-に過ぎないことを医療を受ける側でも知っておきたいわけです。そして、このことは医師にもわかりません。医師もAというクスリのカタログに書かれた副作用発生率しか見ていません。現実医療(治療)でA単独ではなく他にB、C、Dという3種類と併用したときの副作用の発生率はわからないまま治療で使います。そして、死亡事故はじめ、副作用報告が増えると医師は使わなくなります。その医師自身が患者さんの治療で同様の副作用を経験することもあります。
基本的に人工合成された新薬は毒性のある物質が多く、それをクスリとして利用できるか実験を繰り返し、臨床実験で容量を決めてクスリにします。ですから、合成新薬であらわれる副作用は本来的だということです。

このように、添加物もクスリも許可・認可に使用される実験データというのは、現実の食生活や現実の医療のデータではありません。条件を設定している実験データです。「現実の食生活の合成添加物の重複摂取(大量摂取)」、「現実の医療のクスリの多剤服用」という現実的なデータになっていないわけです。合成添加物もクスリも本来的に毒物であり、「この量であれば」生体への甚大な被害はないと認可されています。「この量であれば」の判断ですが、ご自身の現実食生活で「この量」をぜひチェックしてみてください。
Aという添加物が「この量」であれば50年継続摂取しても問題ない・・・とされても、重複摂取によってその認可量を10年で摂取したらどうなのでしょうか。その安全性は誰も、どこも保証はしていません。コンビニフードを筆頭に加工食品の合成添加物の重複摂取の問題、食の危険が迫っているのです。



64,000人! +6,000人

64,000人! +6,000人

敬老の日
今年の敬老の日は先日9月21日でした。敬老の日は確か9月15日では?・・・と思うのは旧世代といわれる人達でしょうか。ちなみに、体育の日も今年は10月12日であり、51年前の東京オリンピック開会式の10月10日ではなくなっています。
さて、敬老の日に毎年総務省から人口統計が発表されますが、昨年58,000人の100歳以上の人はこの1年で6,000人増え、64,000人と発表されました。また、日本の総人口は27万人減(▲)の1億2,693万人(うち、日本国民1億2,527万人)になりました。

主な指標(概算)は以下の通りです。
総人口  1億2,693万人(男性6,095万/女性6,432万)   
 ・日本人 1億2,527万人
 ・外国人   166万人(1.3%)
0-14歳   15万人減(▲) 1,600万人(男性820万/女性780万)
15-64歳 105万人減(▲) 7,589万人(男性3,834万/女性3,755万)
65歳以上 100万人増 3,335万人(男性1,440万/女性1,895万)
 ・75歳以上 1,613万人(男性622万/女性990万)
 ・85歳以上  491万人(男性146万/女性345万)
 ・95歳以上 379,000人(男性67,000人/女性312,000人)
 ・100歳以上 64,000人(男性9,000人/女性55,000人)
*出生児数  102万人
*死亡者数  127万人

こうした人口調査統計は政治はもちろん、企業活動でも広く利用されるわけですが、65歳以上は総人口比26.6%(前年+0.7%)、75歳以上は23万人増の12.9%になっています。そして、95歳以上(~99歳)の人が379,000人というのも100歳以上人口の飛躍的増加を予測させ、今後100歳以上の人は毎年1万人以上増加すると思われます。なお、最高齢は115歳(女性)です。
一方、日本は既に人口自然減国になりましたが、出生者数は過去最低の102万人、死亡者数は過去最高の127万人でした。出生者数は直近3ヶ月が8万人前後、既に出生数減少が続いており、次回調査では年間出生者数100万人未満が予測されており、死亡者数は増加するため、日本の人口減はさらに加速していきます。ですから、社会福祉政策(年金制度・保険制度)の大転換は否めない、それが現在日本の社会環境です。例えば、現在の年金受給者の生涯受給額は納めた金額の5.2倍ですが、現在30代以下の人の生涯受給額は(30年~40年後)に2.5倍と予測されています。人口調査にはそうした意味も見出せるわけです。年齢は誰もが重ねていく時間であり、時の経過は全ての人に共通しています。誰もが同じように高齢者になります。さまざまな視点で、現在の、そして今後の日本を考えたいものです。







   

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予防医学-医薬品と食品

予防医学-医薬品と食品

予防医学は最上の医学

中国医学を起源とする東洋医学には上薬(医)・中薬(医)・下薬(医)という医の考え方があります。その分類から考えると、病気になってから病気治す現代医療は、さしずめ下薬(医)に分類される医療です。それでは上薬(医)とはどんな医療でしょう。病気にかからないために施す医、すなわち予防医療(予防医学)のことです。『クスリに殺されるな』というやや過激な有名医師のタイトル本がありますが、現代ではほとんどのクスリが下薬ですから、この本は的を得た本だともいえます。下薬・・・これは必要悪といえるクスリと考えていいでしょう。すなわち「なるべく使わないにこしたことはない」類のクスリで、抗がん剤を典型に「毒をもって毒を制する」という考え方でできているクスリです。今のクスリはこの考え方で開発されますので、圧倒的に下薬が多いのです。この下薬の共通項というのは、人間のもつ自然治癒力、カラダの恒常性は無視し、強引な薬理作用(力価)を根幹にした人工合成物質(クスリ)であることです。例えば、高血圧症・高コレステロール血症・糖尿病などの治療では、治癒することなく死ぬまでそのクスリを飲み続けることが多いわけです。がん治療もほぼ同様ですが、それが治療といえるのかどうか・・・実に考えさせられる医療(治療)です。それは「その病気が治らないことを意味している」からです。ですから、下薬による医療というのは本質的に大きな問題を抱えているのです。

最上の医学(予防医学)を実践する

最上の医学、すなわち予防医学の第一として、日々の食の質向上を始めましょう。食生活(水・空気を含め)を通じた健康こそが最上の医学(上薬)だからです。食は私たち誰もが、生きている間、永続的に摂取する、健康維持の根本です。中国医学に「食はあるときは栄養、あるときは薬(クスリ)」という記述があります。食は栄養であり、クスリであるということですが、それはまさしく食による医こそ最上の医学であることを示します。病気にならない食生活の質、それが心がけるべき最上の医学(予防医学)というわけです。
コンビニの普及とともに加工食品が拡大しています。加工食品は、利便性を追求し、原材料(野菜・肉・魚など)を加工してできた食品ですが、加工するために数多くの添加物が使われ、原材料は見えません。いったい何を口にしているのかともいえる加工食品さえコンビニはじめ食品市場に出回っているわけです。まずは、加工食品は摂らず、原材料が見える食品を摂る、そこから最上医学を実践しましょう。有名なハンバーガーメーカーの売上が1年以上も20%以上減少したそうですが、大変喜ばしい出来ごとといえるでしょう。こうしたジャンクフード、コンビニフードは健康のためにも、最上医学を実践するためにも今日からやめましょう。

歩く-身体活動の第一歩

食の質向上と身体活動(運動)は自ら取り組む予防医学の両輪です。歩く-これは健康のために必要な運動です。歩くということは(競歩という競技があるように)運動の原点といえます。歩けなかった高齢者が歩けるようになると、精神的、肉体的健康が格段に向上するそうです。歩けることの感動をよく耳にします。10分、15分程度の距離は歩くようにしましょう。お買いもの、お散歩、とにかく日々その程度は歩くのが第一です。歩いて5分、10分の距離でもタクシーという生活には10年後のよわよわしい足腰が見えてくるようです。早歩きとゆっくり歩き、激しい運動とゆったり運動といった組み合わせ運動(インターバル運動)が健康維持に一定の成果を収めています。ぜひ日常生活にとりいれましょう。
予防医学はなかなか目には見えず、感じることもできません。しかし、1年、2年という時間軸では明確な差異があらわれるものです。一度病気が発症してしまうと治療が大変ですので、自ら予防医学を実践するようにしましょう。

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健康寿命を考える

健康寿命を考える

健康寿命について改めて考えてみたいと思います。
「健康寿命」という概念は、2000年にWHOが提唱してから各国で急速に認識が高まっています。平均寿命 ⇒ 生まれてから亡くなるまで(の時間)として誰にも知られていますが、健康寿命は平均寿命とは異なる概念、考え方だからでしょうか、まだまだ認識が低いように思われす。厚生労働省でも健康日本21・スマート・ライフプロジェクトという啓蒙活動を行っていますが、この運動もやはりまだ国民へ浸透しているとはいえないように思います。

「健康寿命」 ⇒ 他人の援助がなくても、自分自身で日常生活ができる(時間)
そう考えていただきたいと思います。ですから、寿命という言葉がついても、亡くなることではありません。健康な時間のことですから、寿命という言葉よりも他のわかりやすい言葉(例えば、自立生活時間)がよさそうです。

この健康寿命ですが、日本は男性で70歳、女性が73歳とされています。そんなに短いだろうか!? そう思うわけです。
平均寿命が男性80歳、女性87歳ですから、健康寿命との差(男性で約10年、女性で約14年)が、他人の援助を必要とする人生の時間というわけです。
古くは(40~50年前)、家族みんなでおじいちゃん、おばあちゃんを援助するのが当たり前でした。現在では介護保険制度によって他人が援助する時代になっています。これは社会学的には家族制度の大きな変遷ともいえます。同時に核家族化に伴って、女性が家に居るという考え方は既に過去、現在は女性の有職率が80%にならんという時代です。すなわち女性が仕事をもつのが普通になった。そういう時代であり、主婦が身を粉にして親の面倒をみることもできなくなっています。さらに核家族化によって、「家族みんなで・・・という構図がなくなった」わけです。
こうした社会の変化に対し、政治の施策はやはり遅れているでしょう。例えば、10年も前から待機児童の解消が課題となりながら、今もそれを問題にしているのはなぜでしょう。政治を生業にする人、そして私たち国民(市民)が少しづつわがままを抑え、一期に、ドラスティックに取り組まなければ実現しないといえるでしょう。日本の美徳?、多数の理解、調和を求めている間にどんどん変わって(悪化)いきます。

さて、健康寿命が70歳とか73歳というのもどうもピンときません。私の周りは70歳過ぎて仕事をもっている男性が少なくなくいますし、73歳の女性の元気さにはいたるところでお目にかかります。どうも他人の援助が必要になる平均年齢と思えないのが偽らざる実感です。果たして、厚生労働省はどんな基準でこの健康寿命を公表したのか疑問に感じるわけです。つい先日も、お客様にこのお話をしました。そのお客様は現在68歳(女性)だそうで、「あと5年で自分が人様のお世話にならないと生きていけない?なんて嫌!」とおっしゃっていました。実にお元気です。「平均73歳で健康寿命(女性)だなんて何かの間違いでは!?」とおっしゃっていました。73歳の女性、70歳の男性、どちらも健康寿命にはまだ遠い年代ではありませんか。現実はおそらく+5年でしょうか、どうでしょうか(女性78歳・男性75歳)。
とまれ、健康寿命が長いにこしたことはありません。人さまの援助がなくても自分のことを自分でできるというのは健康な証拠だからです。総じて、東海・甲信越・北陸エリアで健康寿命が長いようです。






テーマ : 健康生活:病気・治療法
ジャンル : ヘルス・ダイエット

100歳以上 58,000人!

100歳以上 58,000人!

長寿高齢と非婚少産

総務省は敬老の日を前に、最新の人口推計を発表しました。
それによると、総人口(1億2,720万人)のうち65歳以上が3,296万人(25.9%)、14歳以下が1,624万人(12.8%)となっています。秋田県・高知県は65歳以上が31%超、山口県・島根県を加えた4県は既に30%を超えています。さらに、市町村での統計では、いわゆる「限界集落」が加速度的に増加している事実が明らかになっています。
現在の日本は「子ども」の2倍以上の人が65歳以上で、長寿・高齢社会であることは鮮明になってきました。また、「子ども」とほぼ同じ1,590万人(12.5%)が75歳以上で、100歳以上の人が58,000人ということを考えると、この長寿・高齢社会に見合う社会の整備が緊急に求められているといえます。
一方、オギャーと生まれる子どもは年々減少し、現在100万人程度、近い将来(15~20年)には80万人程度に減少すると見込まれています。日本は既に亡くなる方(約120万人)が生まれる子ども(約100万人)より多い、人口自然減国になっています。
わずかに10年前、生産年齢人口(15歳~64歳)の4人が1人の高齢者(65歳以上)を支える社会でしたが、現在では2.4人が1人の高齢者を支える社会になっています。今後、生まれる子どもはさらに減少していき、65歳以上の人は毎年100万~120万人増加していきます。そして、今40歳代、50歳代という人も、これまでの発想で10年後、20年後の引退生活を考えることはできない状況が既に見えているわけです。10年後、65歳以上の人が全国平均でも30%を超えること、秋田県や高知県などの数県では40%に近づくことがほぼ確実視されています。この背景に、「人口の半分以上が65歳以上」という「限界集落」が加速度的に拡大していくことがあります。限界集落とは、過半数が65歳以上で、結果、将来消滅してしまうであろう集落のことですが、まるで日本全体が限界集落になってしまうのではないかという、今それほどの勢いで長寿高齢・非婚少子社会は進展しています。

また、社会福祉の根幹である年金制度はこの長寿高齢社会と非婚少子社会で、もはや制度として成立しえない状況にもなっています。それは、現在の年金制度は「継続的人口減社会では成立しえない仕組み(制度設計)」になっているからです。生産年齢人口が拡大していく社会構造の下でしか成立しない制度なのです。生まれる子どもの減少は近い将来(18~22年)、生産年齢人口の減少であるため、税金や年金を納める人がどんどん減少していくということを意味します。病気治療のための健康保険制度もほぼ同様です。保険を使う人(高齢者)が増大し、納める人が減少しますので、これもまたこれまでの延長線で考えることはできないのです。

さて、非婚少子社会に関してはさまざま理由はあると思いますが、多くは結婚したい(人生という時間を共におくる)相手がいない、結婚という社会制度に魅力がないということでしょうか。近年、男女とも30歳前後で結婚し、第1子の誕生は30歳代前半がもっとも多く、次いで30歳代後半、そして20歳代後半となっており、30歳代の出産が一般化しています。一方で、30歳時の独身率は男女ともに既婚率より高く(独身が過半数)、生涯独身率(50歳時の独身率)は男性20%、女性14%とも報道されています。
スウェーデンなど北欧諸国やフランス、イギリスなどでは「結婚」だけでなく、「事実婚」、「同棲」という形で生まれる子どもも多いそうです。いわば、そうした家族制度が社会でも認知されているわけです。そうしたことで、女性の出産も上向いてきたといわれます。結婚という制度からではなく、子どもが生まれているわけです。翻って、日本(あるいは東洋諸国)はどうでしょうか。日本は世界でもっとも精緻といわれる「戸籍」という制度があります。戸籍は結婚によって新たに生まれ(新規に編さんされる)、戸籍は「夫婦とその子ども」で成り立っています。日本でも事実婚や同棲で生まれる子どもはいますが、欧米諸国から見れば少ないといえるでしょう。日本では、結婚という制度を通じて生まれる子がほとんどすべてであるため、結婚が子どもの出産とパラレルになっているわけです。そのため、非婚では子どもが産まれないわけです。欧米は結婚と出産がパラレルとはいえないため、結婚していないカップルにも子どもがいることが多いわけです。
さて、日本の100年後を見据え、私たち、そして日本が歩むべき道はどのようなものでしょうか。

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健康基準の見直しへ! その3

健康基準の見直しへ! その3 150万人の結果とは

新基準値は本年6月決定、明年4月施行へ!はどうなった?!

日本人間ドック学会が4月に公表した健康の新基準値に関し、学会から度々「ご説明」なるリリースがなされ、日本医師会のホームページにも掲載されています。今回、この8月25日に日本人間ドック学会から公表された「ご説明」(http://www.ningen-dock.jp)について考えたいと思います。
まず、日本人間ドック学会がこの基準値を公表した4月、この基準値は6月に決定し、明年4月から施行するとされていたわけです。その後、予想通り?国民的議論なく、医師同志(医学界)の議論によって、健康の「基準範囲と臨床判断値」は異なると表現し、あたかも公表された新基準値が撤回されたかのような状況に陥っているわけです。人間ドック学会の相手は日本医師会、その傘下にある日本医学会といえそうです。
どうも、医師同士の議論というのはわかりにくいものですね。もっと、国民的な議論として取り上げられていいと思うわけです。なぜか、メディアもあまり取り上げませんが、国民、健康を願う人に実に大きな問題提起になっています。



健康の基準範囲と臨床判断値?とは

8月25日の日本人間ドック学会の「追加のご説明」によると、基準範囲とは「健康人の検査測定値を統計学的に解析し、測定値分布の中央部分の95%の測定値を含む範囲」だとしています。さらに「これは健康人だけから得られたその分布幅を示すデータで、検査値を判断する一種の物差しとして大変有用であります」としつつ、「しかし、これは病気の診断やリスクの評価、さらに治療の目標のために作成されたものではありません」とし、「基準範囲と臨床判断値は設定方法や定義が全く異なりますので、医学的に全く違う指標であり、日常診療での使用意義は全く異なるものであります」と「ご説明」しています。それでは、日本人間ドック学会は、なぜ4月に国民に新基準値だと公表し、明年4月施行とリリースしたのでしょうか。
学会はこうした「ご説明」の後、その理由をさらに「ご説明」しているが、それによるとなぜ全国で共用できる基準範囲(共用基準範囲)が必要だったのかといい、1)医療・健診機関では検査の基準範囲がまちまちであること、2)日本人健常者の基本検査の実態、基準範囲が不明瞭であること、3)100万人以上を対象とした大規模研究による基準範囲の設定がないこと、4)基準範囲に男女差や年齢差があるにもかかわらず適正に設定されていないこと、それが公表した理由であるとしています。

そこで、この新基準値(基準範囲という表現になっています)の意味を考えておきたいと思います。この基準範囲として公表された数値は、健診を受けた全国150万人のうち15000人の詳細データです。15000人のうち多くの人ははこれまでの健診基準値(臨床判断値!?)では「病気だから治療が必要」とされる範囲の人です。しかし、自身では健康と考えていて、治療は受けていない人です。例えば、高血圧症の診断値130-90を超える数値でも、異常は自覚しないため、病院には行っていないという人です。ですから、人間ドック学会が示した新基準値は、そうした15000人の多くの人(95%以上)に当てはまる数値を「新基準値」としたわけです。すなわち、数値は決して例外でもなく、単なる平均でもないとわかります。
高血圧症では、収縮期圧が142が中央値でありながら、95%の人は健康なわけです。これは130という基準値からすると12高い数値です。国際的に140が指標ですから、あながちこの新基準値が突飛な数値というわけではありません。国際的に・・・と表現しましたが、遺伝子、食生活、生活習慣などが異なるのでそのまま日本人にはあてはまらない?というのは詭弁です。なぜなら、同じ日本人でも個人差があるからです。「オーダーメイド医療」という言葉が一般化しましたが、一人ひとりがそもそも異なるわけです。Aさんは120で高血圧症、Bさんは140で健康人とされても、それが間違った診断とはいえません。ところが、120では高血圧症と病名を付けることができないのです。個人差を考えない現代医学は病気ではないとし、医師は心配いりませんとか言うのでしょう(病気でないとされ、健康保険も適応になりません)。同時に、この考え方では140で健康というのを認めたくないわけです。少しおかしいとは思いませんか。臨床判断値!?は130である。あなたは140だから(高血圧症だから)治療しなさい、とはいえないのではないかと思うわけです。民族差と同じように、個人差があります。現実に、アレルギーを考えても、民族差以上の問題(差)があります。そうした視点がなく、数値が140だから病人であるという考え方そのものがいかがかと思うわけです。こうした個人差はコレステロール値や白血球数なども然りです。ですから基準値には幅があるのです。
人間ドック学会が示した新基準値は、高血圧症でいえば142を超えない場合(135とか)、すぐに薬物治療を行うのでなく、運動・食生活・生活習慣の改善指導を十分実施するべきであると提言したと考えることもできるでしょう。医師は「専門学会のガイドラインではこうなっている」と、医師自身で患者の個人差を十分精査することなく、治療(薬物治療など)することにも問題が多いわけです。医師は自身の言葉でなく、基準値やガイドラインをひっぱりだして説明する。検査値で病気かどうか決める、そこに問題がありそうですね。検査値は有力な診断根拠です。それは確かです。しかし、対峙する患者さんには一人ひとりに個人差があります。多くの医師はそうした個人差は考えず、病名を付ける、健康人でも病人にしていることがあることになります。検査値に重きをおく、検査医学というのは個人差を払しょくしてしまう医学・医療なのです検査値は有力な診断武器ですが、それで全てがわかるわけではありません。まして、その検査値を専門家が知識の乏しい患者さんにトクトクと説明し、それで診療行為を済ませる医師には閉口します。医療は人(患者)対人(医師ほか)のコミュニケーションだからです。もうひとつ、どの医療にも絶対正しいはありません。私たち患者はそのことを十分理解したうえで診療を受けることが大切でしょう。







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健康基準の見直しへ! その2

健康基準の見直しへ! 医師同志の議論


やはり、前回の懸念通り、人間ドック学会が示した新たな健康基準値に医学界で議論が噴出しているようです。大変、不思議な光景で、議論であり、この議論を俯瞰してみたいと思います。

そもそも基準値とは何か―個性ある一人ひとりのための医療を

健康診断での基準値で、健康と不健康(病気)が決まることは考える必要があります。医師が「あなたは高血圧症です」と患者に告げるとき、医師はこの一律の基準値に照らしてそう診断したわけです。現実に、あなたという人と他のAさん、Bさんは、その遺伝子も、長い生活習慣も異なります。しかし、医師は、高血圧症という病気の診断でそのような違いはさほど考えることなく、「基準値に照らして高血圧症ですと言っている」わけです。このことが同じ医師でも決定的に異なる今回の議論に現れていると思うわけです。医師の議論は不思議な議論であり、同じライセンスをもつ医師の議論なのだろうかとは思いませんか。
今回、人間ドック学会は150万人のうち、病院にかからず、医師の治療を受けていない、健康に暮らす健康人1万人を詳細に調査したわけです。ですから、人間ドック学会が公表したデータ(数値)は、「健康な人のデータ(数値)」です。すなわち、「健康とは何かを示す一つの大きなデータ」と考えていいわけです。
具体的に、高血圧症では、健康診断で収縮期血圧が130mmHg以上【病人】と診断された人は、実際に病院を訪れ、医師の治療を受け、クスリを飲み続けている人がいます【A】。一方、診断値は130mmHg以上であっても体調に変異がない【健康人】がいます。こうした人は病院を訪れることなく、医師の治療を受けず、クスリは飲んでいない人です【B】。
そこで、人間ドック学会は、この治療を受けていない人【健康人】について詳細調査をしたわけです。すると、そうした人では高血圧症の「はずの」130mmHgを超えている人が健康に暮らしていることがわかったというわけです。

前回、基準値を考えるにあたって述べましたが、西洋近代医学は、老化という、病気でない病気を診断することに非力だということがあります。西洋近代医学は、100人がいると、そのうち60人が頭が思い、めまいがする、のぼせるなど・・・高血圧症状を訴えると、その60人の平均値が130mmHgであれば、130mmHgを病気の基準値にするという考え方に立っているわけです。結果、高血圧症と診断される60人のうち、この平均以上の人でも(例えば、150、160とか)、また平均以下の人がいても(例えば、120、125とか)、平均値である130mmHgだけ残され、それが基準値になります。一般的にとか、標準とか、そうした用語で修飾され、個体差を考慮せず、高血圧症と診断されるわけです。それが西洋近代医学の考え方です。現実には、人の違い(個体差)は当たり前すぎるのですが、この基準値に個体差は表れません。「同じ人60人」として高血圧症の患者になるわけです。この西洋近代医学の考え方を知っておくことは大変重要です。あくまで、平均化(一般化)された一律の数値で病人か健康人かを決めているのです。一人ひとりの患者は、平均値、平均人で自分を診るのでなく、平均と異なる個性をもつ私自身がどうなのかを知りたい、それが本意ではないでしょうか。実際、平均値という人はどれだけいるのでしょうか? 。平均値で、個性あるその人が病気かどうかを診断するのは極めて難しい問題だといえるでしょう。
今回の人間ドック学会が提唱した新・基準値ではそうした個性、人の違い、幅をよく見ていると思います。このことは、Aさんは130で高血圧症とされ、Bさんは140で健康とされたという診断があるという事実を示しています。このように、西洋近代医学がもつこの一律基準の考え方は、個性ある一人ひとりの正しい病気の診断に必ずしもつながらないことになります。血圧が140でも健康な人がクスリを飲み続けていたら、かえって健康を害する原因になりかねません。「医原病」も以外に多いことを知っておきたいものです。

生物としての老化―老化は病気なのか

高血圧症は血管の弾力が失われて血圧(血管内圧)が高くなる病気(病気というより老化現象です)です。同じように、加齢とともに皮膚でも弾力も失われていくことは多くの人が自覚しているのではないでしょうか。体内も血管も同様です。老化は生物としての自然な現象です。むしろ、60歳代、70歳代になって30歳代、40歳代と同じ健康、体質を維持したいとする方が不自然だといえるでしょう。高血圧症だけでなく、私たちは生物として自分の老化と向き合い、質の高い心身の健康、ウエルネスなライフスタイルを創りあげていくことが大切ではないかと思うわけです。現実に、生物としての老化を嘆いたり、繕うのでなく、むしろ60歳代らしく、70歳代らしく輝いている人にある種の感動を覚えます。当然のこと、皮膚だけでなく、体内も老化していきます。それぞれ年代の自分の変化を感じつつ、自分の意識、ライフスタイルを変化させていく「らしい生活」を心がける、それこそが健康の秘訣ではないのか、そう思うわけです。ですから、老化現象を「病気」として30歳代、40歳代のように完全治癒を目的にする必要はなくていいわけです。自分の老化と向き合い、自らの老化を受け入れ、やはりそれも自分である、そんな考え方をとることが必要なのではないかと思っています。



テーマ : 健康生活:病気・治療法
ジャンル : ヘルス・ダイエット

健康基準の見直しへ!-日本人間ドック学会

健康基準の見直しへ!―日本人間ドック学会

健康な人が増える!?-新健康基準27項目を公表

4月5日、驚くことがありました。日本人間ドック学会が、血圧やコレステロール、肥満など、健康診断での基準値(健康か病気かを決める数値)を大幅に改定するというニュースがありました。以前、学会では高コレステロール血症の診断基準値を厳しくしたため、病気と診断された人が大幅に増えたことを思い起こしました。今回、その逆の報道であったために大変驚いたわけです。

さて、日本人間ドック学会は、全国200施設の150万人の健康診断情報をベースに、がん・高血圧症・糖尿病などの病気でなく、薬を飲んでない、非喫煙者の34万人(超健康人と表現される)のデータをピックアップ、そのうちの1万人を詳細に解析したようです。これは過去に例のない母集団ですので、信頼度の高い基準値につながっていると考えてもいいと思います。その解析結果(事実)に基づき、27項目にもわたり、正常値・異常値の判断(診断基準値)を見直して、新たな基準値を公表したのです。
現在の基準値に、例えば日本動脈硬化学会が定める総コレステロール値 220mg という基準値に他学会からの批判があり(世界のコンセンサスは240㎎)、BMI値では肥満と診断されるBMI値 25を超える肥満度1(いわゆる小太り)がもっとも長命との報告が相次いでおり(世界でも同様)、BMI値だけで肥満を判断することに批判が大きいわけです。メタボ検診でも男性85センチという胴周り基準値への批判があります。基準値は「病人を決める定義」ともいえますので、この数字で何万人、何十万人という新病人(患者)が生まれたり、減ったりします。医師団体の学会が決める数字によって病人になったり、健康になったりと・・・ちょっと不思議な気になりますね。しかし、これが西洋近代医学の考え方なのです。西洋近代医学では検査をして、その検査値で病気か健康かを決めるからです。ですから、病気かどうかの判断では一人ひとりの個性(体質)は考えずに、誰でも同一、一律に決めることになります。感染症は感染しているかいないかを一律に判断すればよさそうです。しかし、高血圧症など機能性疾患の判断(診断)では、その人のもつ個性(体質)を考えずに果たして判断できるのか、これにはちょっと疑問も感じるわけです。

西洋近代医学とその課題

西洋近代医学は「明確さ」を追求して発展してきた医学です。西洋ルネッサンス期のデカルト哲学はあやふやなモノを排斥し、明確なモノだけを学問(科学)の対象にしました。西洋近代医学はこのデカルト哲学の影響を受け、病気と心の関係を分断し、医学はカラダ・臓器(モノ)だけを対象にしたわけです。そして、高血圧症の判断基準値が85-130というように「明確(数値)にして、病気か健康か二者択一」する医学として発展してきたのです。
しかし、「白衣性高血圧」のように、病院に行くと高血圧症という病気(病人)になり、家庭にいると健康(人)だという人がいるわけです。これは、心因性高血圧といっていいわけですが、心の動き(感情・反応)がカラダに影響を与えている事実です。多くの病気の判断(診断)でこうしたことが見られるわけです。心の健康とカラダの健康(病気)を分断した西洋近代医学は今大きな課題にぶつかっているといえるのです。

WHOの議論

WHO(世界保健機関)では健康の意味に関連し、「Dynamic State」という議論をしています。これには「病気と健康は段階的な違いである」という意味があります。ところが、西洋近代医学の本質と相容れないため、まだ結論には至っていないようです。西洋近代医学は「病気か健康か、いずれか」という二者択一思考があります。そして、この「病気と健康は段階的な違いである」という考え方は東洋医学(中国医学)の本質にある考え方です。WHOではもう一つ「Spiritual」について議論しています。「心、魂」ですが、まさにデカルトが排斥したあやふやなモノなわけです。このあやふやなモノ(心)をもったモノこそ人間であるという考え方、デカルト哲学への対立軸といえる変化が世界の医学界で起こりつつあるのです。一方、東洋医学は「人間をあやふやなモノ(心)をもった複雑なモノ(臓器)」とみています。そして、東洋医学では、健康か病気かの二者択一ではなく、病気と健康のどの段階にあるかを判断(診断)します。「未病」(みびょう)=病気といえないが、健康といえない。治療(予防)しないと、いずれ病気になるという診断はその一つです。
今、医学の世界では、西洋近代医学に東洋医学の本質をとり入れ、新たな医学を模索しているといってもいいでしょう。いわば、その東西融合医学を高いレベルで実践している日本の医学はトップランナーともいえるのではないか、そう思うわけです。

健康と病気の新基準値(日本人間ドック学会)

以下、今回公表された新基準値も西洋近代医学の考え方で「健康か病気か」二者択一するために決められた数字です。上でお話した通り、、実際は ①健康と病気は段階的な違いであること ②個人差(特に60歳以上)が大きいこと、この二つをアタマにおいて参考にする必要があるでしょう。また、基準値は、旧基準値であっても新基準値であっても、一律に決められた数値ですから、個人差は考慮されていないわけです。現実にも「ほぼ病気といえる健康人」や「ほぼ健康といえる病人」がいるように、健康と病気はまさに段階の違いであるということです。

◆高血圧症の基準値(旧・新とも男女:年齢問わず)   
①拡張期血圧(下) 正常値  85mmHg未満(旧)
 ⇒ 51- 94mmHg(新)
②収縮期血圧(上) 正常値 130mmHg未満(旧)
 ⇒ 88-147mmHg(新)

◆高コレステロール血症(高脂質血症)の基準値     
①総コレステロールの正常値 140-199mg/dl(旧・男女:年齢問わず)
 ⇒ 151-254mg/dl(新・男性:年齢問わず)
 ⇒ 145-238mg/dl(新・女性:30-44歳)
 ⇒ 163-273mg/dl(新・女性:45-64歳)
 ⇒ 175-280mg/dl(新・女性:65-80歳)
*女性では年齢とともにホルモンの影響を受けるため、加味された。

②LDLコレステロールの正常値 60-119mg/dl(旧・男女:年齢問わず)
 ⇒ 72-178mg/dl(新・男性:年齢問わず)
 ⇒ 61-152mg/dl(新・女性:30-44歳)
 ⇒ 73-183mg/dl(新・女性:45-64歳)
 ⇒ 84-190mg/dl(新・女性:65-80歳) 
*女性では年齢とともにホルモンの影響を受けるため、加味された。

③トリグリセライド(中性脂肪)の正常値 30-149mg/dl(旧・男女:年齢問わず)
 ⇒ 39-198mg/dl(新・男性:年齢問わず)
 ⇒ 32-134mg/dl(新・女性:年齢問わず)

◆肥満の基準 正常値 BMI値 25未満(旧・男女とも:年齢問わず)
 ⇒ BMI値 18.5-27.7(新・男性:年齢問わず)
 ⇒ BMI値 16.8-26.1(新・女性:年齢問わず) 

◆肝炎関連の基準値 γ-GTPの正常値 0-50/UI(旧・男女:年齢問わず)
 ⇒ 12-84/UI(新・男性:年齢問わず)
 ⇒  9-40/UI(新・女性:年齢問わず)

◆糖尿病関連の基準値 HbA1cの正常値 5.5%以下(旧・男女:年齢問わず)
 ⇒ 4.97-6.03%(新・男性:年齢問わず)
 ⇒ 4.83-5.83%(新・女性:30-44歳)
 ⇒ 4.96-6.03%(新・女性:45-64歳)
 ⇒ 5.11-6.20%(新・女性:65-80歳)
*女性では年齢とともにホルモンの影響を受けるため、加味された。

新基準値は明年4月から施行

今回、27項目にわたる見直しがあったということですが、新基準は本年6月に決定され、明年4月から施行されるようです。ただ、この基準値はそれぞれの分野の専門学会も独自に定めていて、学会間での連携がはかれるのかどうか、すなわち医学会全体(医師全体)としてコンセンサスになるのかどうか、それが未だわかりません。しかし、人間ドック学会は極めて幅広い健康診断情報をもった団体であり、これまでの基準値よりは信頼できると考えていいのではないかと思います。
問題になるとすれば、健康診断で「病気」と診断される人(=病人)が減りますので、医療機関を受診する病人も減ることになります。医療機関の経営にマイナスになるかも知れません。真に患者のための経営努力が求められるでしょう。また、これまでの基準値で病気と診断されて、現在、お薬を飲んでいる人が、突然 薬をやめると健康を害する可能性もあります。自分自身の健康のために、主治医ときちんと話し合ったうえで今後の対処をするようにしましょう。

テーマ : 美容・健康・アンチエイジング
ジャンル : ヘルス・ダイエット

心のウエルネス

心のウエルネス

食生活(食事)、身体活動(運動)、精神生活(豊かな心の生活)がウエルネスに生きるための3大要素とされますが、精神生活、心の豊かさとウエルネスについて考えたいと思います。

心身一如であること

さて、私たちの心がウエルネス(健康)であるとはどんな状態でしょうか。心の健康と身体の健康には関連性があることはご存知だと思います。このことは、人前で緊張したり、あせって心臓がドキドキする、冷や汗がでるなど、そんな経験をされた方は多いと思います。心の状態が身体に影響を与えることは医学的にもわかっています。また、身体の状態が心に影響を与えることもまた当然のことであり、現代は、心身医学や心療内科、ストレス医学などの分野で心身相関の解明が大きな課題にもなっています。
東洋医学(中国医学)は健康を考えるときに心身のバランスを重視し「心身一如(しんしんいちにょ)」という言葉を使います。身体の治療であっても心の状態(精神状態)を大変重視しています。また、曹洞宗(禅宗)の開祖である道元(どうげん)という人は、「身心一如」という言葉で、身体と心が一体であるときに平常心が生まれること、座禅(ただひたすら座る;只管打坐しかんだざ)によって自己の平常心に出会うことをめざしたとされます。道元は、この心と身体の一体性を人間の根本の問題と考えていたわけです。

群衆のなかの孤独

社会と人間の関係性を研究する社会心理学という学問があり、D.リースマンという研究者がいます。リースマンは「群衆のなかの孤独」(みすず書房)という書で、現代人の孤独感、その心理やカタチを的確に著しました。書名にもあるように、『私たちが孤独を感じるのは、一人でいるときではなく、人の多い街角(群衆のなか)にいるときである』というのがエッセンスといっていいと思います。このことを現実に考えてみると、地方より都会は人が多いから孤独を感じることはない、孤独ではないとはいえないことは想像できそうです。むしろ、人が多いなかでこそ、私たちは孤独や寂しさを感じがちであることを見事に言い当てているのではないかと思うわけです。
自分の周囲に10人いるのと100人いるのとで、楽しさ、安らぎ、孤独、寂しさを感じる気持ちはどう違うでしょうか。10人が家族であったり、気心の知れた友人であったり、心の交流をもっている人。100人の90人は顔も知らない、何の共通項やつながりもなく、まるでモノのように存在している。10人は心の交流がある。こうしてみると、周りに10人いても100人いても、心に映る人は同じともいえそうです。
リースマンは現代社会に生きる人間の孤独感を「群衆のなかの孤独」というエポックな言葉で示し、現代人の孤独感が都会化現象による人間のつながりの希薄化にあることを見出したのです。現代化の象徴ともいえる都会化、人口集中の社会現象は、経済などさまざま恩恵をもたらしましたが、その一方、孤独感を助長する社会現象も生みだしました。そうした社会の変化、発展とその社会で生きる人間の苦悩、孤独感を、リースマンは人への深い洞察を通じ、問題提起したといえるでしょう。

ときに孤独を楽しむ

孤独を感じるというのは、人のつながりへの渇望なのかもしれません。私たちはいつも人と人の関係性のなかで生きています。ですから、それぞれの関係性で人を考えながら、同時にその関係性に疲れ、一人になりたいことがあります。そして、また人と人の間に帰っていきます。なんとわがままなのかと考えることもできます。
ところが、人と人の間で疲れて一人になって、長く人と人の間に帰ってこない人もいるわけです。どうしたのかと思うわけです。すっかり一人の世界で生きることに慣れ、生き心地がいいのでしょうか。また、何らかの理由で人と人の間に帰ることができない場合もあるのかもしれません。
私たちは人と人との間で生きながら、ときに孤独を楽しむ、これは一人でいることを楽しむという方がいいでしょう、そんな生き方が理想なのかもしれません。逃れていくのとちょっと違いそうです。

心の健康、身体の健康

さて、私たちが自分は心が健康だと感じるのはどんな精神状態でしょうか。身体が健康だと感じるとき、明るくものごとを考えられるとき、嬉しいことがあったとき、家族や友人が周りにいるとき、目標を達成したときなど。身体の健康は心の健康に大きな影響を与えることがわかります。いわゆる、体調がいいと心まで気持ちよく、思わしくないと心が沈んだ気持ちになりがちなことも、多くの方が経験されていることでしょう。
私たちは、心で希望を感じたときに心の健康を意識することが多いとも言えそうです。また、身体も心を映す鏡になることがあります。精神的な落ち込みで身体にも変調をきたすことがあるわけです。これに関連して、精神的ストレスが胃病変(胃潰瘍など)を引き起こすことは多くの人に知られていますが、人によって、それが心臓など循環器であったりするわけですが、こうしたストレスは身体の弱いところを襲うことが多いわけです。ですから、ストレスによって自分の身体を知ることもできます。
がんを誘発しやすい出来事について調査した結果があります。米国CDC(疾患予防センター)というところで、長年にわたってがんを発症した患者さんの、過去の生活環境を調査したコホート(疫学研究)です。その研究報告によると、もっともがんを誘発した過去の出来事、生活環境は「配偶者の死亡」(精神的ストレスといえるでしょう)でした。配偶者を亡くした人のがん発症率は、喫煙習慣者のそれよりもはるかに高い数値が報告されています。精神的ストレスは目に見えないストレスですから、周りでもなかなか気付けないことが多いのでしょう。そうしたストレス生活からなかなか脱出しにくく、気持ちが晴れないまま長年経過しがちなわけです。周囲の人のケア、働きかけが必要ですが、代表的な精神的ストレス病といっていいと思います。

このように、心の状態が身体の健康に影響をおよぼすことがあるわけです。私たちが日常、健康を考えるときは身体の健康状態を考えることが多いと思いますが、ぜひ、出来事を振り返って、心の状態についても考えてみてください。
また、身体の疲労を意識したときは、心の疲労もぜひ意識してみてください。心身相関こそ人間らしい証ですから、多くは身体だけではなく精神(心)が疲れたり、心だけではなく身体が疲れているのが普通です。それは普通のことで、何ら特別ではありません。考え過ぎないようにし、とにかくたっぷり休養をとるようにしたいものです。身体や心に疲労が蓄積したときは、何かと判断を間違えやすくなるものです。
道元が求め続けた平常心は、身心一如(心身一如)にありました。それが健康な人間であり、ウエルネスであることを忘れず、いつも希望に向かって生きていくことを心がけていたいものです。


テーマ : 心、意識、魂、生命、人間の可能性
ジャンル : 心と身体

ダイエットとメタボリック―ライフスタイルを見直す

ダイエットとメタボリック-ライフスタイルを見直す

がんだけではなく、紫外線による日焼け・皮膚老化 (活性酸素)、肥満・メタボ(脂質代謝異常症)、脳・心臓血管系の予防研究など、さまざまなカロテノイド成分(リコピンなど)の研究が日本国内、また海外で実施されています。内閣府規制改革会議は、この食品成分の機能表示について一年をかけて検討するようですが、私たちは野菜や果実に含まれる天然の機能成分を知って、ウエルネスに役立てたいものです。それぞれ、ライステージで留意しておきたいことについてお話します。
Keywords:
ダイエット、BMI(Body Mass Index)、ジャンクフード、メタボリックシンドローム、メタボ予備軍、生活習慣病、肥満、内臓脂肪、体脂肪率、脂質代謝異常症


20代~30代のライフステージ


この世代の人で、健康不安を感じるという人は少ないと思います。私事になりますが、私自身も、この年代では食べれば元気になる、眠れば元気になるというのが日常でした。健康に不安を感じたのは40歳をしばらく過ぎてから疲れが以前のようにぬけなくなったことがきっかけです。
20代と30代というのは体力と気力が漲っている時代です。体力に自信があり、何を食べても体調はいい、眠ればまた元気になる、多くの方ではそんな時代かもしれません。
ただ、30歳代からは、40代以降の健康維持のために、食生活・運動・睡眠など(精神生活も)のライフスタイルを一度見直してみる必要があるでしょう。そして、ウエルネス(健康づくり)の取り組みをはじめる年代だともいっていいでしょう。ウエルネスの取り組みを30代いはじめる人は、それが早く日常生活の一部となり、40代以降も永続しやすいからです。
この年代の方には、10年後の自分を考えた食生活が大切であることをお伝えしておきます。特に、野菜や果実をなるべく多く摂る食生活を心がけましょう。この世代n多くの人では、野菜や果実から摂るビタミン、ミネラル、ファイバー(食物繊維)、フィトケミカル(天然化学成分)の不足が顕著です。

1)ひと言、男性に ⇒ハンバーガー・コンビニフード・インスタント食品・酒・タバコ・徹夜・・・そろそろストップすることを考えましょう。そうしたジャンクライフは10年後にウエルネスの障害となってあらわれやすくなります。40代のウエルネスは20代や30代のようにはいかないものです。今から、食生活を見直したり、運動習慣を意識してウエルネスに取り組むことを考えましょう。そして、男料理を覚えるのも今ですね。20代では肥満(BMI25以上)が19.5%、メタボおよび予備軍は15.1%、30代では肥満が28.8%、メタボおよび予備軍が25.4%と報告されています。
体を動かすことが多く、基礎代謝も高い世代ですが、30代からはメタボの予防にも留意しましょう。健康習慣は30代以降も継続することを意識し、メタボ(脂質代謝異常症)にならない生活リズムをつくるときです。

2)ひと言、女性に ⇒ハンバーガー・コンビニフード・ドーナッツ・スイーツ・アイスクリーム・徹夜・・・メタボを気にしながらメタボをめざす食生活は、そろそろストップすることを考えましょう。ジャンクフード、コンビニフードなどは人工添加物、人工調味料、トランス脂肪酸の宝庫です。今、野菜や果実をしっかり摂り、正しいダイエットを食生活からはじめるときです。そして、しっかり歩き(運動)、早寝・早起というライフスタイルでメタボ(肥満)も解消します。安価な合成サプリメント(ジャンクサプリ)もNGです。サプリメントは、少し高くても、天然成分を素材原料にしたサプリメントを選ぶようにしましょう。
それから、ダイエットの言葉がさまざま使われます(多くは「痩せる」)が、ダイエットは「食生活を見直し(改善)、健康な体をつくる」ことです。野菜や果実のちから(ビタミンやミネラル、ファイバー、カロテノイドなど)で正しいダイエットに心がけましょう。

40代~50代のライフスタイル

40歳以降は、エイジング(加齢)とともに体の生理機能がどんどん低下していきます。生理機能は臓器であったり、動作であったり、免疫機能であったりさまざまです。積極的なウエルネスの取り組み(健康づくり)が必要なのは、この40歳からであることをこれまでにもお話しました。40代になって、20代あるいは30代と同様のライフスタイル(特に、食生活)を続けると、肥満・脂質代謝異常(メタボ)・がん・脳・心臓血管系など生活習慣病がきわだって発症しやすくなるといわれます。
ウエルネス(健康)は、「体に異常がない、病気ではない」ということでなく、積極的に自分の健康を考え、アクティブに健康づくりに取り組むライフスタイルのことです。ウエルネスの取り組みは、精神的にも充実した時間(人生)になります。

肥満度の指標、BMIは健康の指標です。特に40代以降、BMIは健康の指標として重要になります。メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群・脂質代謝異常症)は、肥満・高血圧・糖尿病・脳心血管系の病気の発症につながる危険な症候群です。メタボの原因は、食べすぎと運動不足、実に明確です。ですから、誰でも、すぐに、メタボの改善に取り組むことができます。
全男性のBMI25以上(不健康・肥満)は、昭和50年に15%、昭和60年に18%、平成5年に24%、平成15年に27%と増加し続け、平成22年には30.4%に増加しました(厚生労働省調査)。全女性のBMI25以上は21.1%で、男性とは異なり、この27年間大きな変化はありません。男女ともに、この年代はメタボの予防を意識する、それがその後の健康維持に大きく関わります。

1)ひと言、男性に ⇒おつきあいの酒席は、3回に1回は勇気をもって断りましょうこの年代の2人に1人はメタボおよび予備軍です(検診結果)。40代のBMI25以上は35.2%、メタボおよび予備軍は41%です。50代ではBMI25以上が37.3%、メタボおよび予備軍は62%です。
さらに、この年代では、がんの罹患可能性が高まります。食生活では肉食(赤みの肉や脂質)を減らし、野菜・果実を増やす、運動習慣をもつ、休養をとることを強くおすすめします。

2)ひと言、女性に ⇒痩せる願望ではなく、健康な体づくりをはじめましょう。女性では、BMI25以上は20代が7.5%、30代が13.8%とされ、年代を追って増加しますが、40代で18.3%、50代で19%と、男性ほど顕著な差はありません。メタボおよび予備軍も男性より格段に少なく、40代で7.7%、50代で14.6%とされています。ただ、女性は60歳以降がBMI25以上が増加しています(60代で27%、70代で27.1%)。肥満はメタボの入り口になりますので、この年代の女性は、特に、運動習慣をもつ生活を心がけることが大切です。

60代~70代のライフステージ

60代以降は健康維持が中心ですが、肥満と加齢がメタボ(脂質代謝異常症)のリスク因子(発症原因)ですので、加齢は別とし、メタボは注意する必要があります。体は大きくは変化しませんが、風邪などの軽度の病気でも、がんやメタボなどに起因する病気の誘発につながることもありますので、安定したライフスタイルを維持することが大切です。食生活では栄養バランスを考え、野菜・果実をたっぷり摂り、運動習慣を継続することが大切です。歩く(ウォーキング)は立派な運動になりますので、無理ない日課で、自分のペースで、毎日続けるようにしましょう。運動習慣は、足腰(筋肉)だけでなく、心臓や肺の機能を高め、血圧を整え、代謝を上げるなど、目に見えない健康効果が盛りだくさんあります。

がん予防とメタボ予防

日本でもBMI25以上という人が増加しています。BMI25以上は「あなたは、ダイエット(健康)な体ではありません。このままでは病気を発症しやすくなりますよ」というメッセージとして理解する必要があります。いわば「あなたは、これから不健康になります」と教えるのがBMI25以上の指標だということです。BMI30以上は病気(肥満症・メタボ)です。ほとんどの人が脂質代謝異常や動脈硬化を指摘されます。
BMI30以上が4%に達したことも発表されました。米国ではBMI25以上が68%、BMI30以上が33%ですから、日本はたいしたことがないと考えがちです。しかし、糖尿病の発症差異などで指摘されるように、欧米人と日本人では遺伝子(多型)が異なることもあり、単純には比較できません。例えば、米国ではこの10年、がんの罹患率が低下していますが、日本ではほとんど減少していないのです。
なお、WHO(世界保健機関)は、BMI25以上を「過体重」、BMI30以上を「肥満」と定義しています。日本はBMI22を標準とし、25以上を肥満と定義(日本肥満学会)しています。また、欧米では体重(BMI)より、「体脂肪率」(脂肪比率)を重視していて、体脂肪率で肥満を定義します。低体重でも、体脂肪比率が高ければ肥満とされています。

また、男性はエネルギーで使われない過剰なカロリーが内臓に蓄積されるので、メタボリックシンドロームを発症しやすいこと、女性は皮下脂肪への蓄積も多く、メタボは男性より少なくなっています。この内臓脂肪の蓄積は動脈硬化を促進し、脳・心臓・血管病の発症につながる危険因子です。ただ、内臓脂肪は皮下脂肪よりエネルギー代謝されやすいため、有酸素運動などで代謝を高めることがメタボの予防になります。

がん予防では、栄養バランスを考えた食生活、野菜・果実を多く摂りましょう。特に、カロテノイド成分は抗酸化力が高く、意識して摂るようにしたいものです。
リコピンはじめ、カロテノイド成分の研究が進み、がんやメタボの予防に役立つカロテノイド成分が注目されるようになっています。
40歳を過ぎたら、毎日の食生活に気を配り、有酸素運動を習慣とし、代謝を高めるウエルネスを忘れずに行いたいものです。

テーマ : ダイエット・美容・健康
ジャンル : ヘルス・ダイエット

予防医学とウエルネス ―「未病」を治す予防医学

予防医学とウエルネス -「未病」を治す予防医学

2011年、国が指定する4大疾患に精神疾患が加えられ、「がん・急性心筋梗塞・脳卒中・糖尿病・精神疾患」の5疾患が指定疾患とされました。新たに追加された精神疾患は、職場でのメンタルヘルスと認知症の増大という社会的背景が理由とされています。いずれも対策が急務で、罹患者が年々増加している疾患群
です。私たちが自分のライフスタイルの見直しによって予防できる病気もあり、私たちは今、自分自身で病気を予防することを考える時代になっています。

東洋医学における「未病」

東洋医学は本来的に予防医学の視点をもつ医学であり、「未病」という独自の診断基準があります。東洋医学における「未病」の言葉が、今、西洋医学の場でも使われるようになっていますが、これは東洋医学独自の「個の医療」の言葉が、「オーダーメイド医療」あるいは「個別化医療」の言葉で西洋医学でも使われるようになったことと同様、大変興味深い現象です。

東洋医学の基礎は古代中国医学にあります。経験の積み重ねで発展した中国医学では、一人ひとりの、一つひとつの医療が異なることは当然の理(ことわり)です。中国医学には、「同病異治どうびょういち(同じ病気でも、治療が異なる)」「異病同治いびょうどうち(異なる病気でも、治療が同じ)」、さらに「身心一如」しんしんいちにょ(身と心は一体)という考え方もあり、これらは東洋医学の本質をあらわす考え方です。
現在、遺伝子医学(分子医学)として、個体差を治療に生かす遺伝子検査も進んできましたが、中国では2000年も前に、一人ひとりの異なる医療を当然として実践していたわけです。
中国医学は日本では漢方医学、韓国では韓医学として、それぞれ独自の発展を遂げてきましたが、いずれもその基礎は中国医学に連なり、西洋医学との対比から東洋医学とよばれます。東洋医学では、健康と病気を体の段階的(連続的)な状態と考えていて、西洋医学のように健康か病気のいずれかという二者択一では考えていません。

西洋医学と「心身二元論」(デカルト)

西洋でもヒポクラテスの時代(古代ギリシャ)は中国医学と同様の考え方でしたが、ギリシャ哲学者のデモクリトスという人が、「物をどんどん分割していくとそれ以上分割できない最終単位(原子)になり、宇宙、人間を含めた自然、森羅万象はこの最終単位である原子の離合集散である」と考える哲学(原子論哲学)を起こしました。この哲学は、その後プラトンやアリストテレスなどによっていったん排斥されましたが、1000年以上後の17世紀後半、「あらゆる自然界の存在を、物(原子)でできた精巧な機械とみなす自然哲学が再び支配的となり、この自然哲学はニュートンやガリレオ、デカルトなどへと受け継がれました。
今日、自然学=physicsは「物理学」、学問・知識=scienceは「自然科学」へ意味が変遷していますが、自然=物とみる自然哲学(自然科学)は、この17世紀後半~18世紀にほぼ確立したとされます。今日の近代医学(西洋医学)はこの自然哲学(自然科学)の一分野として、現在までめざましい発展を遂げています。
デカルトは「私は物(質)のことを自然とよぶ」といい、物(身体)と心(意味・価値)をきっぱりと分ける「身心二元論」を展開しています。

近代西洋医学は、この原子論哲学を母体に、人間を物(原子)へと還元し、個がもつ意味や価値を没化することによって発展した医学です。今日の西洋医学はこの自然哲学に立脚していますので、そうした意味で「未病」や「個の医療」、「個別化医療」という言葉が使われることは、きわめてエポックな出来事だともいえるのです。
原子論哲学を母体として発展した西洋医学は、すべて物(原子)に着目しますから、物が壊れたから修理(治療)する、物が壊れていないか調べる(検査)、物が使えなくなったから交換(移植)する、という考え方が基本になっています。物としての側面を対象としますので、非常にクリアとなり、この直截的な考え方によって医療が目的を果たす可能性を飛躍的に高めたのです。
病気の基準である検査値に異常がなければ病気ではないと判断するように、健康か病気か、二者択一の健康観を前提とした医学です。そのことが東洋医学の段階的健康観とは異なっています。


予防医学と未病

予防医学は、病気にならないライフスタイルや未然に病気を防ぐ方法を研究する医学です。私たち自身では、病気になりにくいライフスタイルを心がけることが予防医学(一次予防)になります。予防医学は、この病気にかかりにくいライフスタイル(生活習慣)をもつ一次予防、健康診断などの二次予防、病後の再発防止や回復促進(リハビリなど)などの三次予防があります。

さて、私たちは「病気」を自覚すると病院へ行きます。病院で医師にいろいろ尋ねられ、「疲れがぬけない日が続いていた」「体の冷えが続いていた」「睡眠不足や眠れない日が続いていた・・・」など、病気を自覚する以前、自分自身で気になっていた体の状態に気づくことがあると思います。
東洋医学では、本人が病気を自覚する以前のさまざまな体調の変化や症状から「病気ではないが、健康ともいえない」という体の状態を把握し、いわば「未病という病気」として診断することがあります。この「未病」の診断は、そうした体の状態を放置すると、近い将来、病気を発症する可能性が高く、病気の前段階にあることを診断しています。
「未病」を診断すると「病気が発症しないよう」に、養生(ようじょう)ともいうべき食生活をはじめとしたライフスタイルの見直しや、その改善を指導します。すなわち、この「未病」の診断は、病気を発症させないようなライフスタイルやウエルネスの取り組みが必要であるという、予防医学の診断だということです。。東洋医学には、西洋医学のような二者択一的な健康観はなく、体の状態を詳しく知るために「問診もんしん」をきわめて重視しています。これは体の状態が健康と病気のどの段階にあるのか、を正しく把握する-診断する-ためです。

これに対し、西洋医学での予防医学は、健康診断であらわれた検査値を基準にします。既にお話した通り、西洋医学には病気を診断する基準値(検査値)がありますから、病気なのかどうか、その基準値で診断できるわけです。ですから、自分自身は体の状態が気になっても、基準値に異常がなければ病気とは診断しません。また、検査値がその基準値に近い場合、予防医学の必要性を判断します。東洋医学のように、段階的な健康観は西洋医学にありませんので、西洋医学は必ずしも予防医学を得意としているわけではありません。

一次予防で「未病」を治す(ちす)

東洋医学は自覚症状から「未病」を考え、検査値も参考にしています。ですから、検査値に異常がなくても自覚症状を重視して、未病の診断をします。これは一次予防にあたります。
西洋医学は検査値の異常から「未病」を考え、自覚症状も参考にしています。ですから、自覚症状がなくても検査値の異常を非常に重視して、未病の診断をします。これは二次予防にあたります。
「未病」の考え方は、段階的な健康観をもつ東洋医学独自の概念でしたが、今、日本では西洋医学の場でも予防医学の視点で「未病」の概念を使うようになりました。このことは、予防医学をキーワードとする東西医学の融合だともいえ、患者の立場からは歓迎すべきことでしょう。また、世界最高の医学である日本ならでの医療、医学のエポックだといえます。

私たちは、自分自身ができること、病気の予防につながるウエルネスライフ(食生活や睡眠、運動習慣、禁煙などの改善や自己管理)を心がける(一次予防)がもっとも大切なことです。東洋医学が「未病」の診断で重視する自覚症状の変化に日頃から気を配り、そして、病気の前段階に多い、慢性腹痛や疲労蓄積、偏頭痛、不眠、冷え、精神不安などを感じたときはそうした状態を放置せず、ライフスタイルを改善したり、東洋医学の専門医に相談するようにしましょう。また、二次予防の検診で「未病」を診断された場合には、自覚症状の有無に関わらず、専門医に相談するようにしましょう。

ウエルインデックスでは健康アドバイザー制度を通じ、東洋医学と西洋医学の専門医をご紹介しています。専門医の紹介をご希望の方は、ウエルインデックスのホームページ(http://www.wellindex.co.jp)「健康アドバイザー制度」をご覧ください。

私たちは、病気になる前段階の「未病」を治す(ちす)、自覚症状を改善する予防医学
をいつも意識していたいものです。特に、40代以降は体のさまざの生理機能が低下し、病気が発症しやすくなります。これまでの食生活や運動、睡眠、休養などを見直して、積極的にウエルネスに取り組むようにしましょう。このウエルネスの取り組みとは、自分自身で「未病」に気づいたり、自分自身で「未病」を治す予防医学なのです。

テーマ : 漢方・東洋医学
ジャンル : ヘルス・ダイエット

睡眠とウエルネス(健康)

睡眠とウエルネス(健康)

Keywords:
体内時計(サーカディアンリズム),現代社会とストレス,心臓疾患,肥満,グレリン,レプチン,メラトニン


昼夜の区切りと現代の社会環境

現代社会は、エネルギーを24時間(一日中)利用できるため、昼夜の区切りが見えにくい社会になっています。本来、人間は「明るいときに活動し、暗くなったら眠る」 という人類史の延長線上にいます。アフリカ諸国などで、今でも昼夜による時間の区切りある一日を送っている国があります。
人類史からみると、エネルギーを24時間いつでも使え、昼夜の区切りなく活動できるというのは長い歴史ではありません。「昨日から」、そう表現してもいいほどの時間です。そういう意味で、私たちは昨日から大きく変わった社会環境に適応しながら、あるいは適応していくことを半ば強制され、現代という社会に生きているわけです。

私たちには「体内時計」があり、体は昼夜を区別し、私たちの意識と無関係に生体の恒常性を制御しています。これを「サーカディアン(概日)リズム」とよんでいます。日中は日中らしく、夜間は夜間らしく、生体の恒常性を守ろうとしているわけです。このことは、日中は体を動かし、夜間は休むという人類史からも導かれる人間の基本的な生体リズムなのです。
ですから、24時間活動する社会環境というのは、生体リズムからみると、不健康(病気)を誘発する可能性をはらんだ社会だともいえるわけです。昼夜の区切りは、生物としてのリズムに従った、健康のために必要な生活リズムだということをぜひ自覚したいものです。

睡眠とウエルネス

ウエルネス(健康)のために、毎日の睡眠の質を見直してみることをおすすめします。睡眠を含めて、自分のライフスタイルは自分自身で選択し、実践していくのが基本ですが、24時間活動する現代社会は、私たちのライフスタイルの選択にも大きな影響を与えています。
今、4人に1人は「眠れない」(不眠)ことを訴え、医療機関を受診したり、睡眠薬を服用しているそうです。また、数年前から、中枢神経系の薬が循環器系(高血圧・心臓病など)や呼吸器系(肺疾患、喘息、風邪など)の薬より多く医療の場で使われるようになっています。中枢神経系の薬の多くはストレス関連疾患の病気や不眠などの治療で使われています。ストレス関連疾患はこの現代社会で急速に増加し、現代病的な側面をもっていて、不眠の原因にもなっています。その大きな原因が、現代社会(IT社会)の精神的ストレスの蓄積、そしてストレスの無開放だといわれているのです。

ストレスの開放

ストレスは、ゴム鞠を押すと凹むように、「一時的」な外力によって凹んだ状態と表現されます。ストレスは誰にでもある日常で、普通の場面です。日常的な一場面だと考えるようにし、考え過ぎず、できるだけ早くその外力を開放してやることでストレスも解消されます。ですから、日常的にストレスを開放してやる生活習慣をもつことがいちばん大切です。
ストレスの開放は何ら特別なものである必要はなく、歩くこと、ウォーキングであれば、誰にでも、すぐにはじめることができます。ウォーキングがストレス解消に?と思うかもしれません。ところが、ウォーキングほど、誰にでもできるストレス解消法はないのです。

ストレスとウォーキング

まずは、自分が一日にどれだけ歩いているのか把握しましょう。10,000歩を超える人は少ないと思います。日常、すぐにエレベーターやエスカレーターに乗る、徒歩15分と聞けばバスやタクシーに乗る、歩き方が緩慢でダラダラしている、そういう人は歩きが足りない、一日3,000歩、4,000歩程度の人が多いと思います。「歩くこと」はウエルネス(健康)に必要な、基本的な身体活動です。この機会に、ぜひ毎日10,000歩を歩くことを意識しましょう。10,000歩を歩くと、慣れないうちは足や体があちこち痛くなります。しかし、その症状こそが運動不足の証拠ですから、それで歩くのをやめてしまうとウエルネスから遠ざかってしまいます。慣れれば、10,000歩(約8km2時間)などはアッという間なんです。日中に仕事で4km歩いている人は、帰宅してから4km歩けばいいのです。ウォーキングやジョギング、ランニングなど、自分のペースでいいので(これは競争ではありません)、うまく織り交ぜてぜひやってみてください。気持ちよい汗がにじんできます。

私が交流しているある大学教授は、特別な場合以外(年に10日もないそうです)、毎日帰宅後(出張のときでも)に10kmランニングすることは日常生活だそうです。スポーツジムでの筋力トレーニング(無酸素運動)より、有酸素運動であるウォーキングやランニングの方が基礎代謝を高めることもわかっています。何より費用がかかりません。誰にでも、今日からすぐにできます。ただ、排気ガスの多い(車の多い)通りはダメですので注意してください。二酸化炭素や二酸化硫黄などを多く吸気して、有酸素運動にならない
からです。いい環境でいい空気を吸いながらやりましょう。

睡眠と心臓疾患

睡眠時間はどれだけ(○時間)必要とか、決まった時間はありません。個人差が大きいためです。睡眠時間とウエルネスに関するコホート研究(疫学的研究)があります。それによると、ウエルネスな睡眠時間は最低でも5時間以上、長くても8時間程度までがもっともウエルネスに相関するとされます。4時間程度の睡眠時間や9時間以上の睡眠が続くと、かえって生体リズム(ホルモンなど)が変調するようです。
先ごろ、オランダ国立公衆衛生環境研究所は、十分な睡眠(7時間以上)が心臓病の罹患リスクを65%下げることを「ヨーロッパ予防心臓病学雑誌」に発表しました。研究の背景は、20歳の男性6,672人、女性7,967人の合計14,639人の12年間にわたる追跡調査です。これまで「食生活」・「運動」・「適度な飲酒」・「禁煙」の4つの生活習慣が心臓病の罹患リスクを12~43%下げるとされていました。十分な睡眠をとると、それが65%下げると報告されています。

睡眠と肥満

睡眠不足が肥満を促進することはご存知でしょうか。肥満になる人の食生活は、過剰カロリーと野菜不足がほぼ共通しています。この頃、糖尿病の血糖コントロールで推奨される「野菜を先に食べよう運動」が、肥満の解消、生活習慣病の予防でも大きく取り上げられています。また、バランスのとれたダイエットでもそれが大切です。
野菜を先に食べるのは、1)繊維質を多く含むため、お腹がふくれます。野菜を先に食べてお腹をふくらませよう(満腹にしてしまおう)という考え方ですね。2)繊維質は後から摂る炭水化物(糖質)や脂質の吸収を遅らせます。すぐに血糖値をあげないようにします。3)野菜はビタミン、ミネラルなどを含み、栄養代謝やエネルギー代謝の酵素の働きを促進します。
消化がいいもの(炭水化物や脂質)は量が少なくても高カロリーなのが特徴です。チョコレート、スイーツ、ハンバーガー、スナック菓子類などのジャンクフードは吸収されるのも早く、高カロリー、量は少なめです。そのため、満腹感を得ようと相当な高カロリーを摂取しているわけです。200円程度のチョコレート1パックでも600~700kcalあります。カロリーだけ高く、栄養は偏り、満腹感が少ないために過剰摂取してしまいがちです。
さらに、今度はそれを下剤的サプリメントや便秘薬で便通だけ治そうとする- そんなダイエットは本末転倒ですね。正しいダイエットは、食生活の改善(特に、野菜の大量摂取とジャンクフードのストップ)、それから運動(身体活動)です。それで便通は整い、しっかりダイエットはできるのです。
不眠が続くと、食欲中枢を刺激する「グレリン」というホルモンの分泌が活発になることがわかっています。一方、十分な睡眠は「レプチン」という食欲の抑制ホルモンを増加させることもわかっています。私たちが無意識でも、睡眠の質によってホルモンが食欲を制御しているんですね。ですから、不眠や睡眠不足が続くと肥満につながるのです。

メラトニンを分泌させる生活

サーカディアンリズムに関連して、メラトニンというホルモン(脳の松果体という器官から分泌される睡眠誘導ホルモン)は、光が減って暗くなると、体内時計でそれを感じて自然に分泌されます。このメラトニンが分泌されると私たちは眠くなるわけです。そして、この眠気は、生物として「夜なんだから休みなさい」と体内時計が指令を発していると考えることができます。
このとき、休まないで活動を続けているとさまざまな病気を誘発する原因にもなったりするわけです。たとえば、WHO(世界保健機関)のがん研究専門チームは、夜間勤務や交代勤務という職種群では、日中の勤務群よりがんの罹患率が高いことを報告しています。ここでも、メラトニンの分泌減少で、がんの罹患率が高まるという研究報告があります。
そうした意味で、昼夜の区切りのない現代社会は、生物としての体内時計を狂わす要因になる環境だともいえるわけです。私たちは現代社会のそうした環境に飲みこまれずに、昼夜の区切りある生活をおくることが、ウエルネスのために大切なことだといえるでしょう。そうした生活がもたらす睡眠は、質の高い睡眠になり、ウエルネスにつながる睡眠だといえるでしょう。


テーマ : ダイエット・美容・健康
ジャンル : ヘルス・ダイエット

有酸素運動とウエルネス(健康)

有酸素運動とウエルネス(健康)

Keywords:
クーパーテスト、有酸素運動、無酸素運動、ATP、コエンザイムQ10、MET's、Exercise、健康づくりのための運動指針


クーパーテスト


「クーパーテスト」という言葉を耳にされたことがあるかもしれません。体力テストのようなもので、12分間にどれだけ走れるか、その距離を測るテストです。これは、オリンピック選手などアスリートになるためのテストではなく、ウエルネスやダイエットのために、自分の基準(運動能力)を知るためのテストです。アメリカのクーパー先生(軍医)が考案されたものですが、平坦路を12分走ることによって、自分自身の有酸素摂取能力を測ります
アスリートとよばれる人では12分で3,700m以上は走るそうです。一般人は30歳代で男性2,700m・女性2,500m、40歳代で男性2,500m・女性2,300m、50歳代で男性2,400m・2,200m以上がハイレベルとされています。
また、標準とされる距離は、30歳代で男性1,900m・女性1,700m、40歳代で男性1,700m・女性1,500m、50歳代で男性1,600m・女性1,400m以上です。機会を見つけて、ぜひクーパーテストにチャレンジしてみてください。


有酸素運動と脂肪燃焼


有酸素運動、エアロビクス(Aerobics)はよく聞く言葉だと思います。ウエルネス、ダイエットにもっとも適した運動ですね。有酸素運動というくらいですから無酸素運動があります。
有酸素運動とは、運動で消費されるエネルギーが「酸素を使ってつくられる」、「酸素を使って脂肪を燃やす」運動です。これは、炭水化物(糖質)や脂質(脂肪)がエネルギーに変換されるために酸素が必要だということが関係しています。無酸素運動は、消費されれるエネルギーが「酸素を使わないでつくられる」運動です。糖質のグリコーゲンがエネルギーに変換されるときは酸素を使いません。すなわち、運動で消費するエネルギーがつくられるのに「酸素が必要か、必要ないか」という違いなんですね。

有酸素運動は難しいものではありません。誰でもできる、歩くことが基本だからです。ただし、歩くことが運動といえるために、少し早めの時速4㎞以上の歩行が必要です。これは15分に1,000m歩くスピードですから難しいものではありません。ウエルネス、またダイエットに、この歩くことを一日に30分以上、できれば60分歩くという生活が大切だということなのです。
10分×3回の運動でもいいですが、運動開始直後はグリコーゲン(糖質)がエネルギーになるため、酸素がつかわれません。エネルギーがグリコーゲンから脂肪に変わるのに10分以上の運動の継続が必要とされています。脂質は糖質(グリコーゲン)と違い、皮下や腹部(内臓脂肪)にたくさん蓄積しています。この脂肪をエネルギーで利用するために、酸素が必要になります。酸素で脂肪を燃やすということなんですね。そのために、酸素をたくさん摂って脂肪を燃えやすくする、有酸素運動はそういう考え方にたっています。

ウォーキング、ジョギング、ランニング、スイミング、サイクリング、エアロビクスなど、ちょっと意識すれば日常生活で無理なくできるものが多いわけです。駅まで10分、15分はバスには乗らずに歩く、買い物は自転車で行ったり、歩いていく、昼休みは会社の周辺を30分歩くなど、特別な準備は必要なく、今日からできることばかりです。


エネルギー(ATP)の産生とコエンザイムQ10の関係


私たちの体では、ATP(アデノシン3リン酸)という酵素が合成され、そして壊される、その繰り返しをしています。私たちの生命活動エネルギーはATPが破壊されたときのエネルギーなんですね。ATPはミトコンドリアという細胞器官にあって(特に筋肉、心臓、脳などに多い)、食べた栄養素が酸素のちからでATPというエネルギーとして合成されています。
このATPの合成ではコエンザイムQ10が重要な働きをしています。コエンザイムQ10は体でも合成されていますが、合成能力はエイジングとともに低下するため、加齢とともにどうしても疲れやすくなり、回復が遅れるようになります。この疲れやすくなるのはエネルギー不足が原因ですが、それがATPの合成能力の減少で、その合成に必須である補酵素のコエンザイムQ10の不足が指摘されています。コエンザイムQ10は野菜やお魚、お肉にも微量含まれていますので、食生活を見直したり、また、天然成分を素材にしたサプリメントで補給することが必要です。

ただし、サプリメントの場合には、必ず「還元型」のコエンザイムQ10が配合されているサプリメントを選んでください。私たちの体内では、コエンザイムQ10が酸化型から還元型に変換され、ATPの補酵素として働いています。疲労が重なっている人では、この還元型に変換するエネルギーそのものが落ちています。ですから、疲れた体に、さらに 「酸化型」を補給してもほとんど効果が期待できません。還元型の場合は、酸化型を還元型に変換するエネルギーを使わず、体でダイレクトに働きます
無酸素運動は、酸素は必要なく、肝臓のグリコーゲンがエネルギーに変換されますが、有酸素運動では、酸素のちからで脂肪(皮下脂肪や内臓脂肪)が分解され、エネルギーに変換されます。すなわち、脂肪を燃やしてエネルギーにしているのです。そのため、有酸素運動がウエルネス、またダイエットでは推奨されるわけです
筋力を使う(力自慢型)運動は主に無酸素運動で、これは瞬発型エネルギーであり、長時間持続しにくいエネルギーです。そしれに対して、筋力はあまり関係しない運動は有酸素運動で、長時間持続できる持久型エネルギーです。


健康づくりのための運動指針2006(厚生労働省) 


健康と運動に関連して、厚生労働省から2006年に公表された「健康づくりのための運動指針」というのがあります。生活習慣病の予防のために策定された、運動量の基準値です。これによれば、運動レベルをMET's(メッツ)という単位であらわし、安静時(寝ている状態ではなく、椅子に座っているなど)の1Met's(基準)とし、どれくらい(何倍)の運動量(エクササイズ)であるかを測ります。

例えば、時速4kmの普通歩行は3MET's(安静時の3倍)、早い歩行やゴルフ、自転車は4MET's、ジョギングやエアロビクスは6MET's、ランニングや水泳は8MET'sとあらわされます。そして、この基準値と運動時間をかけ(×)エクササイズ量を算出します。
ただ、歩行では3MET's以上(時速4km以上)がエクササイズ(運動)ですから、のんびり歩いても運動にはなりませんね。この基準で考え、時速4km以上(1分間に100歩以上)の歩行で6,000歩(およそ1時間)というのが1日のエクササイズ量の目安となります。

また、よく使われている歩数計の多くがこの考え方でつくられています。1週間に23エクササイズ以上の運動量がウエルネス(健康)、そしてダイエットのために必要だということなんですね。日本人の1日歩行数の平均(国民健康・栄養調査)は6,756歩です。平均に達していない人もいらっしゃると思いますが、歩くことはウエルネスの基本ですので、意識して歩くようにしたいものです。


(付録)
私自身もこの計測も参考にしていますが、意識して取り組まないと1週間で23エクササイズには達しません。時速4km以上で30分以上は歩く、そうしないと歩数だけ達してもエクササイズ(運動)にならないんですね。今日から意識して23エクササイズに挑戦です!

テーマ : ダイエット・美容・健康
ジャンル : ヘルス・ダイエット

あなたの笑顔、応援します! -今、HealthからWellnessへ

あなたの笑顔、応援します! 
-今、Health から Wellness へ


高原裕一のウエルネス応援エッセイ、まもなくオープンします。


 「ウエルネス」は、1961年にハルバート・ダン博士(米国公衆衛生学)がWHO(世界保健機関)憲章に則って「今、Health からWellness へ」という言葉で、健康の考え方を新たに提唱されたものです。ダン博士は「健康とは、ただ病気ではないことをいうのではない」とするWHO憲章に示される理念をさらに一歩進め、Wellnessという言葉によって「新たな健康観(考え方)」を提唱されたわけです。
そして、「生命の尊厳と心の豊かさにあふれ、生き生きと輝いて歩む人生」はウエルネス(健康)であるとされ、自分のライフスタイル(生活習慣)や運動、休息、睡眠を見直し、積極的に身心の健康づくりにとりくみながら、生き生きと輝いて歩むこと(ウエルネス)を提唱されています。
ウエルネス、感動あふれる言葉だと思います。


さて、WHOは、2000年に「健康寿命」という考え方を世界に提唱しました。日本でも昨年、健康寿命が発表されています。この健康寿命をのばすとりくみとして「野菜の摂取量拡大・運動不足の解消・禁煙」を重点に、健康寿命をのばそう!Smart Life Projectが、個人、自治体、企業などで始まっています。この国民運動の第1回最優秀団体賞に、静岡県の「健康寿命日本一に向けた ふじのくにの挑戦」が表彰されました。また、静岡県は男女総合で健康寿命日本一になっています。

ウエルネスは、瑞々しい自分との出会い(再会)です。

SWA(Super Wellness Advisor)高原裕一が健康づくりの専門家(医師・薬剤師・栄養士)とともに、ウエルネスの取り組みを応援します。どうぞお楽しみに!


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高原 裕一(SWA ; Super Wellness Advisor)
医療業界30年のキャリア。大手製薬企業で学術情報部門長を歴任。医療業界に幅広いネットワークをもち、特に天然物医薬品、自然食品、健康食品に関する学術情報を多数集積。リコピンスペシャリストおよび快眠アドバイザーの認定を受ける。



テーマ : 健康的な生活で楽しい人生を!
ジャンル : ヘルス・ダイエット

プロフィール

高原 裕一

Author:高原 裕一
Super Wellness Advisor 高原裕一です。私たちの健康は(遺伝子は別に)体にとりこむ「空気や水、食生活」で60%が決まります。そして「身体活動(運動)」の基本は歩くこと。あとは少しの「心を潤す時間(精神生活)」。ウエルネス-それは瑞々しい自分との出会いです。リコピンスペシャリスト&快眠アドバイザー 高原裕一のウエルネス応援エッセイ。

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