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健康基準の見直しへ! その2

健康基準の見直しへ! 医師同志の議論


やはり、前回の懸念通り、人間ドック学会が示した新たな健康基準値に医学界で議論が噴出しているようです。大変、不思議な光景で、議論であり、この議論を俯瞰してみたいと思います。

そもそも基準値とは何か―個性ある一人ひとりのための医療を

健康診断での基準値で、健康と不健康(病気)が決まることは考える必要があります。医師が「あなたは高血圧症です」と患者に告げるとき、医師はこの一律の基準値に照らしてそう診断したわけです。現実に、あなたという人と他のAさん、Bさんは、その遺伝子も、長い生活習慣も異なります。しかし、医師は、高血圧症という病気の診断でそのような違いはさほど考えることなく、「基準値に照らして高血圧症ですと言っている」わけです。このことが同じ医師でも決定的に異なる今回の議論に現れていると思うわけです。医師の議論は不思議な議論であり、同じライセンスをもつ医師の議論なのだろうかとは思いませんか。
今回、人間ドック学会は150万人のうち、病院にかからず、医師の治療を受けていない、健康に暮らす健康人1万人を詳細に調査したわけです。ですから、人間ドック学会が公表したデータ(数値)は、「健康な人のデータ(数値)」です。すなわち、「健康とは何かを示す一つの大きなデータ」と考えていいわけです。
具体的に、高血圧症では、健康診断で収縮期血圧が130mmHg以上【病人】と診断された人は、実際に病院を訪れ、医師の治療を受け、クスリを飲み続けている人がいます【A】。一方、診断値は130mmHg以上であっても体調に変異がない【健康人】がいます。こうした人は病院を訪れることなく、医師の治療を受けず、クスリは飲んでいない人です【B】。
そこで、人間ドック学会は、この治療を受けていない人【健康人】について詳細調査をしたわけです。すると、そうした人では高血圧症の「はずの」130mmHgを超えている人が健康に暮らしていることがわかったというわけです。

前回、基準値を考えるにあたって述べましたが、西洋近代医学は、老化という、病気でない病気を診断することに非力だということがあります。西洋近代医学は、100人がいると、そのうち60人が頭が思い、めまいがする、のぼせるなど・・・高血圧症状を訴えると、その60人の平均値が130mmHgであれば、130mmHgを病気の基準値にするという考え方に立っているわけです。結果、高血圧症と診断される60人のうち、この平均以上の人でも(例えば、150、160とか)、また平均以下の人がいても(例えば、120、125とか)、平均値である130mmHgだけ残され、それが基準値になります。一般的にとか、標準とか、そうした用語で修飾され、個体差を考慮せず、高血圧症と診断されるわけです。それが西洋近代医学の考え方です。現実には、人の違い(個体差)は当たり前すぎるのですが、この基準値に個体差は表れません。「同じ人60人」として高血圧症の患者になるわけです。この西洋近代医学の考え方を知っておくことは大変重要です。あくまで、平均化(一般化)された一律の数値で病人か健康人かを決めているのです。一人ひとりの患者は、平均値、平均人で自分を診るのでなく、平均と異なる個性をもつ私自身がどうなのかを知りたい、それが本意ではないでしょうか。実際、平均値という人はどれだけいるのでしょうか? 。平均値で、個性あるその人が病気かどうかを診断するのは極めて難しい問題だといえるでしょう。
今回の人間ドック学会が提唱した新・基準値ではそうした個性、人の違い、幅をよく見ていると思います。このことは、Aさんは130で高血圧症とされ、Bさんは140で健康とされたという診断があるという事実を示しています。このように、西洋近代医学がもつこの一律基準の考え方は、個性ある一人ひとりの正しい病気の診断に必ずしもつながらないことになります。血圧が140でも健康な人がクスリを飲み続けていたら、かえって健康を害する原因になりかねません。「医原病」も以外に多いことを知っておきたいものです。

生物としての老化―老化は病気なのか

高血圧症は血管の弾力が失われて血圧(血管内圧)が高くなる病気(病気というより老化現象です)です。同じように、加齢とともに皮膚でも弾力も失われていくことは多くの人が自覚しているのではないでしょうか。体内も血管も同様です。老化は生物としての自然な現象です。むしろ、60歳代、70歳代になって30歳代、40歳代と同じ健康、体質を維持したいとする方が不自然だといえるでしょう。高血圧症だけでなく、私たちは生物として自分の老化と向き合い、質の高い心身の健康、ウエルネスなライフスタイルを創りあげていくことが大切ではないかと思うわけです。現実に、生物としての老化を嘆いたり、繕うのでなく、むしろ60歳代らしく、70歳代らしく輝いている人にある種の感動を覚えます。当然のこと、皮膚だけでなく、体内も老化していきます。それぞれ年代の自分の変化を感じつつ、自分の意識、ライフスタイルを変化させていく「らしい生活」を心がける、それこそが健康の秘訣ではないのか、そう思うわけです。ですから、老化現象を「病気」として30歳代、40歳代のように完全治癒を目的にする必要はなくていいわけです。自分の老化と向き合い、自らの老化を受け入れ、やはりそれも自分である、そんな考え方をとることが必要なのではないかと思っています。



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テーマ : 健康生活:病気・治療法
ジャンル : ヘルス・ダイエット

プロフィール

高原 裕一

Author:高原 裕一
Super Wellness Advisor 高原裕一です。私たちの健康は(遺伝子は別に)体にとりこむ「空気や水、食生活」で60%が決まります。そして「身体活動(運動)」の基本は歩くこと。あとは少しの「心を潤す時間(精神生活)」。ウエルネス-それは瑞々しい自分との出会いです。リコピンスペシャリスト&快眠アドバイザー 高原裕一のウエルネス応援エッセイ。

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