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健康基準の見直しへ! その3

健康基準の見直しへ! その3 150万人の結果とは

新基準値は本年6月決定、明年4月施行へ!はどうなった?!

日本人間ドック学会が4月に公表した健康の新基準値に関し、学会から度々「ご説明」なるリリースがなされ、日本医師会のホームページにも掲載されています。今回、この8月25日に日本人間ドック学会から公表された「ご説明」(http://www.ningen-dock.jp)について考えたいと思います。
まず、日本人間ドック学会がこの基準値を公表した4月、この基準値は6月に決定し、明年4月から施行するとされていたわけです。その後、予想通り?国民的議論なく、医師同志(医学界)の議論によって、健康の「基準範囲と臨床判断値」は異なると表現し、あたかも公表された新基準値が撤回されたかのような状況に陥っているわけです。人間ドック学会の相手は日本医師会、その傘下にある日本医学会といえそうです。
どうも、医師同士の議論というのはわかりにくいものですね。もっと、国民的な議論として取り上げられていいと思うわけです。なぜか、メディアもあまり取り上げませんが、国民、健康を願う人に実に大きな問題提起になっています。



健康の基準範囲と臨床判断値?とは

8月25日の日本人間ドック学会の「追加のご説明」によると、基準範囲とは「健康人の検査測定値を統計学的に解析し、測定値分布の中央部分の95%の測定値を含む範囲」だとしています。さらに「これは健康人だけから得られたその分布幅を示すデータで、検査値を判断する一種の物差しとして大変有用であります」としつつ、「しかし、これは病気の診断やリスクの評価、さらに治療の目標のために作成されたものではありません」とし、「基準範囲と臨床判断値は設定方法や定義が全く異なりますので、医学的に全く違う指標であり、日常診療での使用意義は全く異なるものであります」と「ご説明」しています。それでは、日本人間ドック学会は、なぜ4月に国民に新基準値だと公表し、明年4月施行とリリースしたのでしょうか。
学会はこうした「ご説明」の後、その理由をさらに「ご説明」しているが、それによるとなぜ全国で共用できる基準範囲(共用基準範囲)が必要だったのかといい、1)医療・健診機関では検査の基準範囲がまちまちであること、2)日本人健常者の基本検査の実態、基準範囲が不明瞭であること、3)100万人以上を対象とした大規模研究による基準範囲の設定がないこと、4)基準範囲に男女差や年齢差があるにもかかわらず適正に設定されていないこと、それが公表した理由であるとしています。

そこで、この新基準値(基準範囲という表現になっています)の意味を考えておきたいと思います。この基準範囲として公表された数値は、健診を受けた全国150万人のうち15000人の詳細データです。15000人のうち多くの人ははこれまでの健診基準値(臨床判断値!?)では「病気だから治療が必要」とされる範囲の人です。しかし、自身では健康と考えていて、治療は受けていない人です。例えば、高血圧症の診断値130-90を超える数値でも、異常は自覚しないため、病院には行っていないという人です。ですから、人間ドック学会が示した新基準値は、そうした15000人の多くの人(95%以上)に当てはまる数値を「新基準値」としたわけです。すなわち、数値は決して例外でもなく、単なる平均でもないとわかります。
高血圧症では、収縮期圧が142が中央値でありながら、95%の人は健康なわけです。これは130という基準値からすると12高い数値です。国際的に140が指標ですから、あながちこの新基準値が突飛な数値というわけではありません。国際的に・・・と表現しましたが、遺伝子、食生活、生活習慣などが異なるのでそのまま日本人にはあてはまらない?というのは詭弁です。なぜなら、同じ日本人でも個人差があるからです。「オーダーメイド医療」という言葉が一般化しましたが、一人ひとりがそもそも異なるわけです。Aさんは120で高血圧症、Bさんは140で健康人とされても、それが間違った診断とはいえません。ところが、120では高血圧症と病名を付けることができないのです。個人差を考えない現代医学は病気ではないとし、医師は心配いりませんとか言うのでしょう(病気でないとされ、健康保険も適応になりません)。同時に、この考え方では140で健康というのを認めたくないわけです。少しおかしいとは思いませんか。臨床判断値!?は130である。あなたは140だから(高血圧症だから)治療しなさい、とはいえないのではないかと思うわけです。民族差と同じように、個人差があります。現実に、アレルギーを考えても、民族差以上の問題(差)があります。そうした視点がなく、数値が140だから病人であるという考え方そのものがいかがかと思うわけです。こうした個人差はコレステロール値や白血球数なども然りです。ですから基準値には幅があるのです。
人間ドック学会が示した新基準値は、高血圧症でいえば142を超えない場合(135とか)、すぐに薬物治療を行うのでなく、運動・食生活・生活習慣の改善指導を十分実施するべきであると提言したと考えることもできるでしょう。医師は「専門学会のガイドラインではこうなっている」と、医師自身で患者の個人差を十分精査することなく、治療(薬物治療など)することにも問題が多いわけです。医師は自身の言葉でなく、基準値やガイドラインをひっぱりだして説明する。検査値で病気かどうか決める、そこに問題がありそうですね。検査値は有力な診断根拠です。それは確かです。しかし、対峙する患者さんには一人ひとりに個人差があります。多くの医師はそうした個人差は考えず、病名を付ける、健康人でも病人にしていることがあることになります。検査値に重きをおく、検査医学というのは個人差を払しょくしてしまう医学・医療なのです検査値は有力な診断武器ですが、それで全てがわかるわけではありません。まして、その検査値を専門家が知識の乏しい患者さんにトクトクと説明し、それで診療行為を済ませる医師には閉口します。医療は人(患者)対人(医師ほか)のコミュニケーションだからです。もうひとつ、どの医療にも絶対正しいはありません。私たち患者はそのことを十分理解したうえで診療を受けることが大切でしょう。







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テーマ : 健康生活:病気・治療法
ジャンル : ヘルス・ダイエット

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高原 裕一

Author:高原 裕一
Super Wellness Advisor 高原裕一です。私たちの健康は(遺伝子は別に)体にとりこむ「空気や水、食生活」で60%が決まります。そして「身体活動(運動)」の基本は歩くこと。あとは少しの「心を潤す時間(精神生活)」。ウエルネス-それは瑞々しい自分との出会いです。リコピンスペシャリスト&快眠アドバイザー 高原裕一のウエルネス応援エッセイ。

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